なぜイタリアで新型コロナウィルスが猛威をふるっているのか?

 


中国が発端となって世界中に感染が広まっている新型コロナウィルス。当初中国・韓国・日本だけが汚い物扱いされていましたが、ここ1~2週間でイタリアで爆発的に広がっています。2020年3月12日現在で感染者数が15,000人を超え死者数も1,000人を超えました。それに対して日本では感染者数639人、死者数が16人と対称的です。

まあ我が国も、今後検査が増えてくるとどうなるかは分かりませんが。ニュースでは、イタリアが中国の一帯一路を受け入れたことから、多くの中国時がおしよせてきた事が大きな要因と言っています。

イタリアにどれだけの中国人が旅行に行ったのか?具体的な数字が見つかりませんでしたが、Trip.comが発表した2020年春節の中国人の人気ランキングは日本が1位でしたので、おそらく日本ほどの人数がイタリアに滞在したとは思えません。ちなみに2019年は中国から950万人が来日したそうです。

では、イタリアよりも日本の方が中国人観光客との濃厚接触した可能性が高いのになぜイタリアでの感染者が爆発的に増えたのか?疑問に思っていました。デマによるトイレットペーパー騒動もようやく落ち着いて来て、時間・精神面ともに余裕が出てきたので、色々調べてみました。

ネット上では、「イタリア政府が闇雲に検査をしたため、患者数が異常に増えて医療崩壊を起こしたから」とか、「握手やハグ、キスなどが挨拶の主流で濃厚接触の機会が多いから」とか「1月末に入港したクルーズ船7,000人の乗客が陰性だったから下船を認めたが、実は検査の精度が低く実は感染者が大量にいたから」というような事が書いてあります。どれも正解かもしれないし、デマなのかもしれません。確固たるエビデンスが無いので今のところ神のみぞ知るです。

そんな中でこれはそうかな?と同感出来る要因を見つけました。それは

「イタリア人は手を洗わない」

という事。「イタリア人は手を洗わないからねぇ」といった類いのコメントがよく見られたので、ホントかどうか調べてみたら割と角度の高いソースが見つかりました。おそらくイタリアに在住されている日本人と思われる方が、イタリアの日常を綴られている

「イタリアに好奇心」

http://senese.cocolog-nifty.com/koukishin/2006/08/post_40ec.html

というブログです。

ここに、

Hygiene Council という機関が8000人を対象として実施した調査結果

・イタリア人で、汚いものに触ったら手を洗う人が33%しかいない

・67%のイタリア人が食事の前に、規則的に手を洗わない。ドイツ人は75%。アメリカ人は69%

・イタリア人で、ばい菌が手から入ってくると考える人はわずか7%で、イギリス人は28%。

とあります。イタリアで最古の全国紙コリエレ・デッラ・セーラがソースで、アップした日も2006年8月なので、今回のコロナ騒動は何も関係無く書かれたものです。

欧米の人達の6~7割が食事前に手を洗わないんですね。そう言われてみれば、高校時代留学した時に学校で、手をふくためにハンカチを持ち歩いている人あまりいなかったように思えます。鼻炎で鼻をかむために持ってる人は結構いたけど。

これに対して日本人はどうか調べてみました。日本人で手を洗う人の統計は見つかりませんでしたが、消費者庁が実施した「消費者の手洗い等に関する実態調査について」という資料に、トイレのあと手を洗わない人が15%もいると書いてありました。

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15%は多すぎるというニュアンスで書かれていて、まあ確かに15%もいるのは驚きですが、欧米では洗う人が3割しかいない事と比較すると、日本人はマメに手を洗っている証拠と言って良いでしょう。

 

 

今回のコロナウィルスは、ウィルスが付着した手で口や目を触れてしまう事が大きな感染要因と言われています。安倍首相の対応の効果もあるのかもしれませんが、手をマメに洗っているから効果が出ているということもあるのではないでしょうか?

今シーズンのインフルエンザ感染者数が東京都の調査によると、4割も減少しています。これもコロナ恐ろしさ故に手洗い励行の賜かと。

いつまで続くか先の見えない状況が続いていますが、一層の手洗い・うがいのしていきたいと思っています。