金沢のホテル客室事情2019

 

立場上、いろんな場面で挨拶をする機会が多い。引出しを多くするため、ネタ帳を作っている。12月・1月は宴席が多いので、ネタ帳を整理していたところ、北國新聞11月20日の記事の切り抜きで、ホテル事情に関するものが出てきた。後で読もうと思って忘れていたものである。

 

記事には金沢の宿泊施設の客室数が千葉を超えて全国11位になったとあった。えっ???以前ブログにも書いたが2017年に政策投資銀行がまとめたレポートには名古屋を超えて10位になるとあったのになぜに11位?部屋数も2017年で9300室ほどだったのが記事には3万室と書いてある。???

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 よくよく記事を読んでみると、北國新聞の記事に出ていた数字はホテルと旅館の客室数の合計と書いてあった。対して政策投資銀行のレポートには旅館の客室数は入っていなかったのである。記事の元データが厚労省HPとあったので、実際にアクセスしてみた。

 

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名古屋のホテルは1万室弱だが旅館数が2万室。施設数が247とある。これも??? 仕入れ先さんが名古屋に多いため、名古屋には行く機会は多いがそんなたくさんの旅館あったようには思えない。

ここで言う旅館業の定義は「和室の部屋を宿泊用途に貸しているもの。」とある。名古屋のタウンページを調べてみたら、旅館のカテゴリーが約60施設。載せていないところもあるだろうが、その数が200施設にのぼるとは考えにくい。これを調べているとき、同じページにラブホテルが多く載っていた。その数150余り。どうもラブホテル(最近はブティックホテルとかファッションホテルと言うらしい)、がなぜか旅館業として登録されているようである。ラブホテルなら業務柄、載せていないところもあるだろうから、それなら納得がいく。

ここに、近年増えているゲストハウスは簡易宿泊所になるため数字としては入っていない。2017年の金沢の旅館室数が690室で2018年のホテル旅館の室数合計が10,890室とある事から、2019年だけで800室増えているので現在11,000室と推測される。おそらく金沢のホテル客室数は、政策投資銀行のレポート通り、現時点(2019年12月)で名古屋を超えていると思われる。 

因みに、『北國新聞の記事には政令市の千葉を抜いて11位になった』となにやら誇らしげな表現で書いてあったが、ホテルの数だけみると千葉市は6,000室ほどなので、既に抜いているのである。

今後、4月頃金沢駅前のハイアットがオープンし、尾張町の郵便局の跡地に建築予定のホテルがヒルトンと言われている。プレスリリースは無いが、駅西口のNHK隣にマリオットが来るという噂も。同じく西口のJR車庫の跡地もおそらくホテルを考えているだろう。都ホテルの跡地はどうするのであろうか? 

袋町にある元弊社跡地のホテル建設も、ようやく文化財の発掘が終わり来週から工事着工される。2021年4月オープン予定。供給不足で宿泊料が高騰した時期もあった、ホテル事情もここ数年で大きく事情が変わっていきそうな感じである